xavolog

同居しているカニ様の記録だったりあれこれ

カニが病気になったっぽい

写真を見れば一目瞭然ですが。

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背中に不穏な斑模様が現れてしまったレインボークラブ

背中が錆びたような色になってしまっています。

バーンスポット病?

www.aquahermit.com maropapa.net

エビやザリガニで有名?な病気でバーンスポット病というのがあるようです。
上のリンクは検索して上位に上がったから貼っただけで情報の信頼性については担保してません。
(やや後者の方が野生個体も調査してるのと断言していない点で好感…)

外殻が内部と癒着して黒変する病気で、一般的にはキチン質を溶かす細菌によるものと言われているようです。
日本語で探すとザリガニ情報ばかりヒットしますが、海外では水産資源として利用されるヨーロッパイチョウガニやロブスターの似たような事例が主に見つかりました。

A histological study of shell disease syndrome in the edible crab Cancer pagurus - PubMed

Notes on the Distribution of “Black Spot” Shell Disease in Crustacean Fisheries

Characterisation of Shell Disease Syndrome in the Brown Crab, Cancer Pagurus, in a Discrete Irish Sea Fishery | Journal of Crustacean Biology | Oxford Academic

UK plots crab, lobster disease hotspots

これらの研究ではこの病気に地域性があるとし、環境汚染との関連づけがなされています。

また、特定の種類ではなく甲殻類全般の病気として記述されたミニレビューも見つかりました。

Shell disease in crustaceans – just chitin recycling gone wrong?(PDF)

節足動物の外骨格を作るキチンは微生物によって分解され、堆積物に残りにくいなどの興味深い記述があります。
内骨格(?)の骨よりも分解されやすいんでしょうか。
そして、甲殻類の外殻が黒変する病気はそれが生きたまま起こってしまうと。恐ろしいですね。
これらは全て海に棲む甲殻類の話なのでそのまま淡水性のザリガニなどに当てはまるのかはわかりませんが、同じキチンを溶かす微生物にもいくつか種類がいるのかもしれません。

治るのか?

肝心の、一番心配しているところですが、治るのかどうか?
上記の情報などを漁っていくと「軽度なら脱皮で治る」とあります。
軽度な写真と見比べてみます。
うん、軽くなさそうですね…。

この病気はこれ自体で死亡するというより、殻が癒着してしまって脱皮不全で死亡することが多いようです。
まだ上にあげた文書を全部読み込めてはいないのですが、エラなど内部器官まで達するとそれにより死亡する話もあります。 カニくんは助からないのでしょうか……
見た感じ一般的な事例では円い斑点として現れることが多いのですがうちのカニくんはパーリンノイズみたいなので、もしかしたら違うかも!という藁にすがっています。

奇跡が起こってある日見たら綺麗さっぱり消えていた、とかならないでしょうか…。

対策として

この状態から回復するかどうかはさておき、どうすればよかったのか、同じ事態を避けるならどうするかを考えます。
あとこれ以上の悪化を防ぐために。

バーンスポット病の一般的な発症要因

  1. 不衛生な環境
  2. 外傷

これまでレインボークラブの水入れはエアフィルターを入れて、3日に一度全換水していました。
病変?に気づいてからフィルターを確認したらかなり汚れていたので、掃除が足りなかったのかもしれません。
床材も特に臭いが出ているとかではなかったので、5月にGEXのテラリウムソイルに変えてからは交換などはしていませんでした。
(糞を取り除いたらかき混ぜる程度)
また食べ物を水入れに持ち込む癖がありますが、その対策が不十分だったと思います。
食べるのも食べ始めるのも非常に遅いため、よく言われる「10分で食べきれる量」というのがなく(そもそも10分では口をつけてすらいない場合が多い)食べ物が水に浸かっている時間が長くなってしまっていました。

試してみたところ水入れに持ち込むときは床材が乾燥していることが影響しているようでした。
毎朝霧吹きで水を撒いてよくかき混ぜておくと、巣穴を掘りその中で食べる確率を上げることができました。
ということで今はそうしています。
他の方のレインボークラブ飼育動画(特に海外のもの)を見ると、オカガニの仲間であってもかなり水を必要とする種類であるようです。

また、外傷については先日書いた通り、脱皮直後から動き回っていたため、その時に流木などで背中をこすってしまったのではないかと考えています。
脱皮後間もないのにじっとしてなかったのは、水入れの目隠しとしての覆いが不十分だったせいかもしれません。

基本の対策

  • 餌皿の外にあるカニが食べている最中ではない食べ物はすぐ取り除く
  • 巣穴の糞を床材ごと取り除いて綺麗な床材を補充する
  • こまめな水換え
  • 脱皮中の覆いは広くして驚かさない

これを徹底していきましょう。はい。
認識が甘かった。

自分の管理不行き届きでカニが死んでしまったら悔しすぎます。
仮に助からない病気だったとしても、死ぬ時まで最善を尽くして快適に過ごしてもらいたいです。